樹種の説明

「なでつぼ」に使用している木材はうちの工房で普段から家具製作に使用している広葉樹の高級木材です。自然の木の色味を活かすために透明なクリアオイルを塗って仕上げています。 その子の毛色や柄に合わせたり、インテリアの雰囲気に合わせて樹種を選択していただいております。下の8樹種の中から組み合わせを自由にお選びいただけます。

材種サンプル

自然素材ですので同じ樹種でも木目や色味は様々であることをご了承ください。


アメリカンチェリー

北米原産のブラックチェリー材のことで、家具材として人気のある高級木材です。

定番でそろえている樹種の中では一番赤みが強く、経年変化しやすい(日焼けしやすい)です。鮮やかなオレンジ色というかピンク色からだんだんとこげ茶色になっていきます。格好良く言えば「飴色になってくる」ともいいます。

ツルッとした滑らかな木肌と木目の美しさが魅力です。

木目にたまにガムポケット(黒っぽい小さな斑点や筋状の模様)が現れますが天然の個性であり木材の強度や耐久性に悪影響を与えるものではありません。アメリカンチェリー特有の個性的な表情として楽しんでいただければと思います。

アメリカンチェリー材での納品事例


サクラ

桜の木の中でも木材として使われるヤマザクラ材、本桜材のことですが、ここでは単純にサクラ材と表記することにします。アメリカンチェリーは北米産材ですがこちらはれっきとした国産材です。

アメリカンチェリーより色味は淡いのですが基本的には赤みがかっています。その中に若干緑がかった色味も見てとれます。木目もアメリカンチェリーと比べるとおとなしめです。

それでもやはりちゃんと経年変化は楽しめます。時間とともに色が深みを増し、より味わい深い色合いに変化します。

光沢のある木肌や杢はシルクのように見えることもあります。

サクラ材での納品事例


ウォールナット

クルミ科の広葉樹で世界三大銘木の一つに数えられる高級木材で家具用材としてとても人気があります。美しい木目と深みのあるダークブラウンの色合いがオイルを塗ることでより一層引き立ち、重厚感が増してきます。また、シックでモダンな雰囲気も感じられると思います。見た目の高級感だけでなく実際にこの中では最も高価な材です。

アメリカンチェリーとは逆で次第に濃い色味が抜けてきて黄色みがかった明るい茶色に経年変化してきます。それはそれで使い込まれた味わいがあって美しいものです。

黒い毛のワンちゃんネコちゃんの雰囲気にするならこの樹種が最も適していると思います。

ウォールナット材での納品事例


クルミ

正式にはオニグルミという材です。ウォールナットと同じ仲間ですが色が全く異なりくすんだ淡い赤褐色~黄褐色です。産地や個体によって色味に結構差があるので、なるべく同じ個体から木取りして色味をそろえています。肌目はやや粗いですが独特の光沢があります。広葉樹の中では割と柔らかいので触った感じもなんとなくフワッとやさしい雰囲気が感じられると思います。重量も比較的軽いです。

クルミ材での納品事例


メープル

カエデ科の北米産の広葉樹でメープルシロップの採れる木です。乳白色から淡い黄色み、ほのかに赤みを帯びたものもありますが基本的に白です。またとても重くて硬くて衝撃や摩耗には強いのですが加工するのは大変です。

あまりにも硬質なため冬に触ると冷たさを感じるほどで、木というより磁器の様な肌触りに感じられるかもしれません。

そのかわり木目が細かいので仕上がるとツルツルでとても滑らかな手触りになります。

 白い毛のワンちゃん、猫ちゃんの様な雰囲気にするならこの樹種が最も適していると思います。

メープル材での納品事例


ナラ

日本、中国、ロシアが主な産地ですが、うちでは国産のミズナラを使っています。工房を始めたばかりの頃は他と比べて割と手に入れやすかったのでオリジナル品はナラ材をメインにしていました。が25年経った今ではとても希少で高価な材となってしまいました。

非常に硬く、衝撃や傷に強い特性があるので家具など長く使えるものに適しています。使い込むほどに色合いが深みを増し「飴色」へと変化します。

 水分を通しにくい性質があるためワインやウイスキーの樽にも使われています。風味を豊かにする役割も担っています。

近い樹種に北米産の「オーク」がありますが「ナラ」の方が木目が細かくて上品に感じられます。

「オーク」は木目が荒くてワイルドな感じです。それはそれで良いのですがとても硬くて粘りが無いので割れが入りやすいです。そのため「なでつぼ」の様な繊細な製品には不向きなため使っていません。

ナラ材での納品事例


タモ

衝撃に強くたわみやすい性質を持っているので、野球のバットやテニスのラケット、スキー板など高い強度と弾力性が求められるスポーツ用品によく使用されています。

もちろん木目が美しく強度もあるので家具用材としてもよく使われています。

タモ材やナラ材は環孔材といって、導管が年輪に沿って環状に並んでいます。そのため木目がハッキリと現れます。タモ材は明るく木目がはっきりとしており、ナラ材は落ち着いた渋めの色合いです。木目の雰囲気からタモ材は和風、ナラ材は洋風のイメージに仕上がることが多いです。

タモ材は他の木材と比較すると経年変化は控えめです。 

価格の方はナラ材同様、ロシア産材の輸入制限などの影響と国産材の減少でかなり高騰しています。


クリ

みなさんご存じの秋に実が成る栗の木のことです。日本のほとんどの地域に分布していてどこにでもある木です。ナラ材、タモ材と同じ環孔材に分類され、見た目はよく似ています。

その中でもクリ材の導管は大きいので肌目が粗く感じられますが伸びやかで活き活きした木目が現れるのが特徴です。

広葉樹の中では比較的柔らかく軽量な樹種なので木のぬくもりをより強く感じさせてくれる材だと思います。

タンニンを多く含んでいるので防虫性、防腐性、耐水性に優れていて古くから家の土台などに使われてきました。

流れるような木目はどことなく動物の毛並みのようにも見えます。色味は少し黄色がかった褐色、あるいは明るいベージュ色ですのでこのような毛色のワンちゃんネコちゃんのイメージによく合っていると思います。


コンビネーション

いくつかの樹種を組み合わせて製作することでより個性的な「なでつぼ」になります。

柄のあるワンちゃん、猫ちゃんは毛色に似ている樹種を何種類か組み合わせることで、その子のイメージにより近づくかと思います。蓋だけ別の樹種にされる方もよくいらっしゃいます。

組み合わせに悩まれた場合はお気軽にご相談ください。ご希望であればいろいろとアドバイスさせていただきます。

コンビネーションでの納品事例


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