2015年1月11日、我が家の愛犬デールが11歳8か月で天国へ旅立ちました。
ある日、後脚にしこりがあることに気付いて動物病院で検査してもらいました。診断結果は悪性リンパ腫でした。
最初のうちはなんの症状も無くて「本当にリンパ腫なのか?」と疑う程でした。しかし診断から1か月ほど経ったある日、突然大好きだったご飯を食べなくなってしまいました。それからはあれよあれよという間に衰弱していってしまい…僕らにとっては今でも思い出したくないくらいつらい日々でした。もちろんデールが一番つらかったと思いますが。
なんとか寛解を目指して抗がん剤治療をしてもらっていましたがあまりその効果もなく、診断からわずか2か月で旅立ってしまいました。
それまでまったく病気知らずの元気なワンコでしたからまだまだ長生きしてもっと長く一緒に居られると勝手に思い込んでいたのでこの急な別れは家族にとってかなりのショックでした。
その後、火葬してもらい遺骨を手渡されたのですがデールとの別れが突然過ぎて心の整理がまだついておらず、すぐにお墓に埋葬したりすることはできませんでした。それでしばらく遺骨を家に置いておくことにしました。
火葬場で渡された白い風呂敷に包まれたままの状態でリビングに祭壇を作って置いていたのですが、その姿にまるでデールらしさを感じられず、この場にいなくなってしまった悲しみがより一層深くなるばかりでした。
少しでもこの辛気臭さを取り払うために、木製の骨壺ケースを作って骨壺自体をカバーしてみることにしました。「デールのための新しいおうちを作ってあげるぞ!」そう思って早速デザインを考えている時、なんだか急に目の前が開けて久々にやる気が出てくる感覚になりました。
リビングに置いてあっても違和感が無く、でもちゃんと存在感はあるようにはしたかったんです。
それで形はすっきりとシンプルな八角柱にして、蓋はボリューム感のある厚い一枚板を鉋で削り出してからやさしい手触りになるようにサンドペーパーで丁寧に仕上げました。
樹種はデールの雰囲気に似せようと思ってウォールナットとアメリカンチェリーを交互に使いました。
この木製ケースに納めたことで今まで冷たかった骨壺があたたかみのある骨壺に変わったような気がしました。
デールとの楽しかった日々を思い出しながら毎日なでているとなんだかデールの頭をなでてやっているような錯覚を覚えました。
こうして天然木の自然なあたたかみに触れていることで悲しい気持ちが少しずつやわらぎ、癒されていくのでした。
その後、「うちの子にも作ってほしい」というお問い合わせをいただくようになり、それが少しずつ増えてくるようになりました。「ドコノコ」さんでも取り扱いたいというご要望があり期間限定で販売していただいたおかげでとてもたくさんの方に知っていただくことができました。
デールのために骨壺ケースを作っていた当初は製品化することなど全く考えておらず、まさかこの品物をこんなにたくさんの方にお届けすることになるとは想像もしていませんでした。
これまで数えきれないくらい「なでつぼ」を納めてまいりましたが、どれ一つとして手を抜くことなく、当時の自分の気持ちを思い出しつつ、飼い主様の亡くなった子への思いを大切にお預かりしてひとつひとつ丁寧に製作しております。
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